スギ花粉症は日本人全体の26.5%、(鼻アレルギー診療ガイドライン2013より)と有病率が非常に高い国民病です。患者さまには体の免疫機構が花粉に過剰に反応し、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れます。
これに対して、抗原の回避(マスクや眼鏡による花粉暴露の軽減、花粉飛散が多い時期は外出を控えるなど)をすることは重要です。
その上で、医療機関で施行可能な治療としては
- ①薬物療法
(よく普及している治療法ですが、対症療法であるため投与を中止すれば短期間で症状は元に戻ります。) - ②手術療法(スギ花粉の時期だけでなく、通年性アレルギー性鼻炎で鼻閉症状が強い方にお勧めしています。)
アレルギー性鼻炎に対する下鼻甲介手術 - ③アレルゲン免疫療法
などがあります。
その中で、アレルゲン免疫療法は、唯一といってもいい花粉症の根本的治療です。(ただし、すぐに作用が出るものではなく、来年以降に作用が出る治療です。作用には個人差があります。)